Out of Sight
仲間の手はずで刑務所から脱獄した強盗のプロが、ひょんなことから女連邦保安官に惚れてしまう。連邦保安官も脱獄した男を追うが、自分でも仕事で追っているのか惚れて追っているのか、分からなくなってしまうのであった。
エルモア・レナードの犯罪小説の映画版は、ユーモラスな小悪党映画であり、ロマンティックな恋愛映画でもある。フラッシュバックを多用した複雑な構成、ストップモーションなどの才気溢れる映像、脇役にまで至る楽しいキャスティング、ファンクテイストの音楽と、魅力たっぷり。クルーニー兄貴とロペス姉御の外見濃い目のカップルも呼吸がぴったり。この映画の批評的成功で、ソダーバーグはキャリアの低迷期を脱することになる。同時にクルーニーとの記念すべき初コンビ作品でもある。
尚、エルモア・レナード原作もの『ジャッキー・ブラウン』と同じ登場人物を同じスターが演じている。これは同作と本作との製作時期が重なっていた為で、クエンティン・タランティーノとソダーバーグがランチを一緒に取ったときにその場で出たアイディアだという。
*1:Rated R for language and some strong violence.