目黒は、「サンマじゃない、筍だ! 」と言う。 そう言う女子が、今回の「歩く会」の案内人。 その人が言う。「目黒と言えばサンマですが、昭和初期まで、目黒はタケノコの産地でした。1793(寛政5)年、山路勝孝が薩摩藩邸より孟宗竹をわけてもらい、戸越村の自分の別荘地で栽培を始めました。それが村の名産となり、後に碑文谷村(ひもんやむら)を中心とした荏原郡一帯に広がっていったのが、目黒のタケノコの始まりです」と。 そうだったのか、それじゃ、どれどれ見てみよう、と大岡山駅に集まったのは、なんと18人、この会にしちゃあ、大群衆というべき大勢。ただし、女子がまた言う。「関東大震災をきっかけに宅地化が進み竹林が…