海外文学が好きなひとのためのグループです。イメージは生田耕作が設立した出版社、奢覇都館の謳い文句、「低俗と量産の時代に、敢て問う誇り高き少数者の声」。
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読書好き100人に聞いた!おすすめの村上春樹作品ランキング に移行しました。
「雪渡り」は「キックキックトントン」などのリズミカルなオノマトペや、「堅雪かんこ凍み雪しんこ。狐の子ぁ嫁ぃほしいほしい」という「花いちもんめ」のような楽しい掛け合いが印象的な作品である。雪国育ちの人であれば、晴れた朝の通学路で、一枚の板になった雪を、丸型やハート型にくり抜いて遊んだ日々を彷彿させる郷愁を覚える作品でもある。 物語の舞台は、賢治作品の多くがそうであるように里山であり、山と人里の境界で…
海外に出ると、日本では見かけないような本格的な物乞いを見掛けたり、思わぬ差別の現場に出くわすことが珍しくない。それを目撃することが「海外に行って価値観が変わった体験」とかなんとか、いう人もいる。 価値観が変わったっていう表現はお客様っぽくて好きじゃないけど、日本では見られないむき出しの現実みたいなものが垣間見られるのも確かで、そういうシーンに出くわせば、なるべく心にとめておこうと思っている。そんな…
梁(はり、りょう) 梁とは、柱と柱の間に渡す水平材のこと。 建物の骨組みのなかで、柱の上部の側面にホゾ(接合するための突起)差しで止めてある水平材(横架材)。柱が斜めに倒れないように建物を支える構造上重要な部材 。もっとも外側の妻側にある梁を「妻梁(つまばり)」、(オレンジの部分。) 家の内側にある梁を「本梁(ほんばり)」という。 (ピンクの部分) 妻梁と本梁の上に位置するのが小屋梁。(赤い部分)…
いまから五年くらい前のこと。ぞっこん惚れこんでいるのに、なにひとつ感想めいたことを書けない、という奇妙な作家と出会った。リチャード・ブローティガンである。『アメリカの鱒釣り』、『芝生の復讐』、『愛のゆくえ』などを読んで、もうとんでもなく好きになってしまったのだが、一冊、いや、一篇あたりの、「気に入る文章含有率」が高すぎて、もうなにも書く気にはなれなかったのだ。このままじゃあいかん、と思っていたとき…
ドレスデン・ファイルやCodex Aleraで人気の作家、Jim Butcherが新シリーズを立ち上げた模様。 www.goodreads.com 【あらすじ】 霧が立ち込める中に巨大尖塔が建ち並び、地表にはモンスターが蔓延る世界。通商はもっぱら不思議な力を宿すクリスタルを動力に持つ飛行船で行われているが、アルビオン尖塔とオーロラ尖塔との間に戦争が起きようとしていた。 主アディソンの命を受け、アル…
自分の住む世界のすべてを客観的に見通したければ高いところへのぼればいい。町外れの丘、町で一番高い塔。そんなものがなければ、飛行機に乗るなり、翼をつけてジャンプするなりどうにかして。 確かそんなことを鼻侯爵が言っていた。「ジャンプするっていうのは、無理があるな」 思わず口に出せば、「ほほう、飛び降りますか、ここから」 と、とんちんかんな答えをくれるのはもちろんシマナガシで、約束通りお茶を入れてもらい…