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小説を書く時間って、皆さんいつなんでしょう。 朝書く人もいるでしょうし、睡眠時間を削って書いている人もいるでしょう。週末に鬼のようになって書いている人もいるでしょう。 まあ、それはその人が一番書きやすい方法で書けばいいと思います。 僕は仕事もあるので、書くのは朝方、だいたい五時から七時くらいまでが多いです。夜は一日の疲れもあるし、早く酒を飲みたいので、ほとんど書いたことがないです。 土日も意外とお…
(これまでのあらすじ) 月の巫女である竹姫と、その乳兄弟である羽磋。月の巫女としてではなく、素の自分の居場所が欲しいと頑張る竹姫に、羽磋は「輝夜」(かぐや)の名を贈り、自分が輝夜を望むところに連れて行くと約束します。それは二人だけの秘密でした。しかし、大砂嵐から身を守るために月の巫女の力を使った竹姫(輝夜姫)は、その大事な秘密を忘れてしまいます。月の巫女はその力を使った代償として自らの記憶・経験を…
父はそれを“しつけ”と呼んだ。 その日も家で気に入らないことがあったのか、父は朝から家でビールを飲み続けていた。何が気に入らなかったのかは分からない。きっと取るに足らない些細なことだったのだと思う。 そして冷蔵庫のビールが無くなると、いつもと同じように母に赤黒い顔を向けて、 「ビールを買って来い」 と命じた。 母は財布を持って黙って家を出ていった。 狭い居間には父と真尋しかいなかった。真尋はその居…
観客、演奏家が神隠しに遭った小さな地下のライブハウス。場所は各自が想像して欲しい、中心街のどこかである。 彼女は琥珀の液体を無骨で厚いグラスに注ぐ、二杯目。数センチほどが一杯の基準、待ち人が顔を出す三十分弱の時間をかけてグラスを空に、カラカラと一杯目は陽気に笑い声を立てたのに、見るも無残に氷の角は丸々取れてしまった。ほどよい酔いが回る。私の頭はやっと常人の回転に落ち着く。 対面。 「やけに寂れた場…
Blue あなたとわたしの本 255 映画「PERFECT DAYS」をもう観られただろうか。あなたがどういった感想を抱くのか、とても興味がある。もしまだ観られていなかったら──ネタバレもこれから書いていくので──鑑賞後にこの文章を読んでもらってもいいのかもしれない。 真っ白な状態で映画を観てみたいとお考えなら。 役所広司演じる平山さんの最後のあのシーン。 車中、正面からの大写し。その変化する表情…
ひとのいいカモはそのとおりにしてくれました。ふたりがしゅびよく川をわたり、またしばらくあるいていきますと、だんだんと森のようすにみおぼえがあるようになりました。 そしてとうとう、遠くのほうに、おとうさんの家がみえました。ふたりは、彼らを捨てたおとうさんをみつけ駆け出しました。 「おとうさん、やっと帰って来られたよ」 ヘンゼルは満面の笑みで、親しみをこめて話しかけました。グレーテルは泣きながらおとう…
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桜 今週のお題「小さい春みつけた」 「小さい春」というより、すでに春になっていた。 毎年のように、春を感じるのはたやすい。まず、目と鼻に来る。 花粉である。 今年の私の症状は、主に目に来ている。 小さい小さい春(花粉)をいやでも見つけてしまうのである。 花粉が飛散する時期になるとかゆくなる。この春はかゆみが高じて、目が腫れているような感じになった。 二月の半ばから末くらいからその症状が始まって、今…
LOVE LETTER 朝ランを終え、シャワーを浴び、お弁当づくり。 朝食と出勤の準備を済ませましたが、家を出るには、まだ少し早いのです。 ベランダに出て、煙草に火をつけました。(はい。笑ってやってください。失敗しました…禁煙) 向かいのマンションから、出勤する夫と ゴミ出しがてら それを見送る妻が現れます。 40代後半… いや、50代かもしれません。 3階のベランダからは、薄くなった夫の頭頂部が…
前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 晶は結局翌日には早々と片付けを終えてしまった。後には空の部屋だけが残された。まるでそこだけ持ち主を失ったかのようだった。そうして姉はその後一日だけ滞在し、実家からアパートへと戻っていった。正直いつ帰ったのかは俺にもわからない。週明けになって大学の講義に出なくてはならなかったから。ただ、最後の1日はどこかに出掛けていたようだった…
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