ジャンル問わず小説を書いている人のブロググループです
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小説を書く時間って、皆さんいつなんでしょう。 朝書く人もいるでしょうし、睡眠時間を削って書いている人もいるでしょう。週末に鬼のようになって書いている人もいるでしょう。 まあ、それはその人が一番書きやすい方法で書けばいいと思います。 僕は仕事もあるので、書くのは朝方、だいたい五時から七時くらいまでが多いです。夜は一日の疲れもあるし、早く酒を飲みたいので、ほとんど書いたことがないです。 土日も意外とお…
昼過ぎ。待ち合わせの駅に流(ながる)くんがやって来る。 なんだか冴えない彼。 これからデートするってゆーのに。 「猫背じゃない? 流くん」 「そ、そーかな。カレンさんには……そう見えるか」 「わたしじゃなくたって、見えるよ」 ぬっ、と彼に迫り、顔を近づける。 「距離感、近くない……?」 そんなコトを言っちゃう流くんがどーしよーもないので、 「あんまりだらしなさ過ぎたら、背中をバッグで叩くよ!?」 …
登山の楽しみの一つは、山麓の湯だろう。三十年以上昔の政府の肝いり政策・ふるさと創生事業で支給された支援金を元で多くの温泉施設が至る所にできた。下山して緊張が解ける。そこに暖かい湯がある。いつか山が目的なのか湯が目的なのかわからなくなる。有名な温泉地ばかりではなく名もない古くからの温泉地や湯治場もあれは、それこそふるさと創出事業であたりをボーリングして出来た日帰り湯まで、温泉はその気になればすぐに見…
あらいくまたんです。 小3の終わりに鉄くんが学校から持ち帰ってきた、見たことのない作文をデジタル母子手帳に記録しています。 今日は長めの作文です。 カラスのふん 去年の八月二日の夕がた、カラスがこちらに飛んでくるのが見えました。 「なんかとんできとるなぁ。あれカラスなんじゃない?」 とぼくが言った時、カラスと目が合いました。 カラスを見て色々思っている間にどんどん近づいて来ます。 なんだかゾワゾワ…
(これまでのあらすじ) 月の巫女である竹姫と、その乳兄弟である羽磋。月の巫女としてではなく、素の自分の居場所が欲しいと頑張る竹姫に、羽磋は「輝夜」(かぐや)の名を贈り、自分が輝夜を望むところに連れて行くと約束します。それは二人だけの秘密でした。しかし、大砂嵐から身を守るために月の巫女の力を使った竹姫(輝夜姫)は、その大事な秘密を忘れてしまいます。月の巫女はその力を使った代償として自らの記憶・経験を…
なんと最終回です。終わるな!!!!! 初回 www.tokohya.work 前回 www.tokohya.work はじめの注意 第29廻「亡零⑪」 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); はじめの注意 こちらは私個人の素人感想ブログです。 読み手様はいろんな意見をお持ちでしょうが、その気持ちを大切にしているように 私も自分の気持ちの…
二戦連続での敗北。それも圧倒的に有利な状況からの惨敗だ。その結果がもたらしたものは大きかった。王国北部はほぼ反乱軍一色に染まる。北部貴族はブラックバーン家に、形としてはエリザベスに、仕えることを選択したのだ。北部だけではない。各地でブラックバーン家に呼応して立ち上がる勢力が現れた。それを抑える術はアルデバラン王国にはない。王国騎士団はすでに三分の一を超える戦力を喪失している。さらに三分の一は西方辺…
父はそれを“しつけ”と呼んだ。 その日も家で気に入らないことがあったのか、父は朝から家でビールを飲み続けていた。何が気に入らなかったのかは分からない。きっと取るに足らない些細なことだったのだと思う。 そして冷蔵庫のビールが無くなると、いつもと同じように母に赤黒い顔を向けて、 「ビールを買って来い」 と命じた。 母は財布を持って黙って家を出ていった。 狭い居間には父と真尋しかいなかった。真尋はその居…
観客、演奏家が神隠しに遭った小さな地下のライブハウス。場所は各自が想像して欲しい、中心街のどこかである。 彼女は琥珀の液体を無骨で厚いグラスに注ぐ、二杯目。数センチほどが一杯の基準、待ち人が顔を出す三十分弱の時間をかけてグラスを空に、カラカラと一杯目は陽気に笑い声を立てたのに、見るも無残に氷の角は丸々取れてしまった。ほどよい酔いが回る。私の頭はやっと常人の回転に落ち着く。 対面。 「やけに寂れた場…
小学校で飼育委員だった少年が、卒業の日、飼育小屋に火をつけた。
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