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アミュレット・ホテル作者:方丈貴恵光文社Amazon 警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。そこでは守るべき2つのルールが存在する。①ホテルに損害を与えない。②ホテルの敷地内で障害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的なルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰める。 本格ミステリとしての精度が非常に高い作品集。…
1975年発表の本書は、昨年「秘められた感情」を紹介したレジナルド・ヒルの「ダルジール&パスコーもの」。前作「秘められた・・・」で警部に昇進し、プロポーズにも成功したピーター・パスコーとエリーの結婚式で幕が開く。 上司としてスピーチをするダルジールだが、参加者は新郎新婦を持ち上げたり酒を呷るばかりで、ちゃんと聞いてくれるはずもない。むっとなってダルジールは、2週間の休暇旅行に出かけることにする。あ…
今回取り上げるのは、映画化もされたアガサ・クリスティーの『ねじれた家』(1949)である。本作はその「意外な真相」によりとりわけ知られているが、記述・叙述の面でも、この作家の美質が示されている。いやむしろ、ミス・ディレクションという叙述面に注目した場合、彼女の作品中でも指折りの複雑な絡み合いが本作には存在する。この記事では、本作にどのようなミス・ディレクションが存在し、また相互に関係し合っているか…
▶あらすじ あのH・P・ラヴクラフトが多大な影響を受けた鬼才ホジスンは、異界への憧憬と恐怖を大海原に求めた。本書には、闇の海から聞こえる奇妙な声が、キノコに覆われたとある島の怪異を語る傑作「夜の声」をはじめ、死の海サルガッソーや海に浮かぶ石の船、さらにはカビに呑みこまれた廃船などにまつわる海洋奇譚全七編に、<カーナッキ>シリーズの先駆「水槽の恐怖」を収録した。 (個人的な)点数 8/10 バミュ…
「裏切り」 終章 翌日、翔一と桜子は片倉家の近所にある公園にいた。 「今回の事件は強盗殺人に偽装した怨恨による殺人事件だと思っていました。二種類の凶器が使用されたのも確実に相手に止めを刺すためだと思われた。しかし、事実はそうではなかった…」 「全てはお姉さんである梢さんを守るために行ったこと…そうよね?」 二人に呼び出されていた詩織は俯いたまま小さく頷いた。 「近所の方の証言でフードを被った人物が…